やりたいことを話すと、自分専用の画面ができる。MetaがAIエージェント「Muse」に「スペース」を追加
やりたいことを話すと、自分専用の画面ができる。MetaがAIエージェント「Muse」に「スペース」を追加【2026年11月】

Metaは2026年11月6日(金) (米国時間)、AIエージェント (利用者に代わって、いくつもの作業を自分で進めるAI) の「Muse」に「スペース」という機能を加え、即日、提供を始めました。贈り物のリストや旅行の計画表など、やりたいことを言葉で説明すると、Museがその人専用の画面をアプリの中に作ります。作った画面はサイドバーやタブに置いておけて、表示する時間を予約することもできます。ほかのアプリと連携 (Museとつなぐこと。つなぐ先は利用者が選ぶ) しておくと、公演の日程や値段の変化などが自動で反映されます。提供範囲についてMetaは「Museが使えるすべての場所」と説明していて、Museは2026年10月23日から日本でも提供されています。
この記事のポイント
- Metaが2026年11月6日(金) (米国時間)、AIエージェント「Muse」に「スペース」を加え、即日提供を始めた
- 利用者が説明すると、Museが管理表やゲームなどの専用の画面をアプリの中に作る。使いながら一緒に直せる
- 画面はサイドバーやタブに置け、平日と週末で入れ替えるように、表示する時間を予約できる
- 連携したアプリの情報で、中身が自動で更新される
- 他の人との共有はまだできない。Metaは方法を検討中としている
Museに加わった「スペース」
Museは、利用者に代わって計画を立てたり、メールを送ったり予約したりと、いくつもの作業を進めるMetaのAIエージェントです。日本では2026年10月23日から、iOS、Android、Web (muse.ai) で提供されています。
Metaの説明では、スペースは「アイデアを説明することで、Museの中に作るカスタムの体験」です。例として、ホリデーシーズンの贈り物の管理表、毎日の言葉のゲーム、次の日曜大工の計画ボードが挙がっています。作ったスペースはMuseの一部になり、好きな場所に置いて、いつでも戻ってこられます。
Metaは発表の中で、メモのアプリに書きかけのまま置いてあるアイデアや、いつか片づけるつもりのスプレッドシート、のめり込みたい趣味があるなら、それをスペースにできるかもしれない、と書いています。
作り方と置き場所
作り方は、Museに説明することです。Metaの発表の言葉では「Museに伝えれば、Museが作る」。できたスペースは、使いながらMuseと一緒に直せます。足りないものを足す、見た目を変える、動き方を変える、といった直し方が挙がっています。
置き場所と見せ方は、利用者が選べます。
- サイドバーか、メインのタブに置く
- 今は要らないものを隠しておく
- 表示する時間を予約する
3つ目の例としてMetaが挙げたのは、平日は一週間の予定表を前に出しておき、土曜になったら週末の予定と入れ替える、という使い方です。
連携したアプリの情報で、中身が更新される
Metaによると、使っているアプリを連携しておけば、スペースは裏で自動的に最新の状態に保たれます。新しいコンサートの日程、値段の変化、貯金の進み具合などが、利用者が頼まなくても表示されます。スペースの中で、チェックを付けたり、メモを足したり、編集したりもでき、次に開いたときもそのまま残っています。
日本では、Gmail、Googleカレンダー、Instagram、Stripe、Shopify、Trip.com、Agoda、KlookなどがMuseの連携先として挙がっています (2026年10月23日のMetaの日本語の発表)。
Metaが挙げた9つの例
| # | 例 | 中身 |
|---|---|---|
| 1 | 買い物ハブ | 贈り物のアイデア、Instagramの保存から作るほしい物リスト、Marketplaceの出品と買い手のメッセージを1つの画面に |
| 2 | 学校のダッシュボード | 学校からのメールの中から子どもに関係する行事を探し、カレンダーに入れる |
| 3 | 音楽トラッカー | 好きなアーティストの新譜と公演 |
| 4 | 結婚式の計画表 | 出欠のリスト、業者の請求書、やること |
| 5 | クイズゲーム | 好きな映画、音楽、スポーツチーム |
| 6 | ポッドキャストの置き場 | ネタ、下調べ、台本 |
| 7 | 小さな商売の注文管理 | 新しい注文、客からのメッセージ、今日出す荷物 |
| 8 | フリーランスの顧客ハブ | 案件、締め切り、請求書 |
| 9 | 旅行の計画表 | 便、ホテル、予約、日ごとの行程 |
Marketplaceは、Facebookの中の売買の機能です。
Museの裏のモデルも改良
同じ11月6日、Metaの研究部門のブログは、上位のモデル「Muse Wonder」で学んだことを使って、MuseとMeta AI (Metaのチャットボット) の裏で動くモデルを改良したと発表しました。数字はすべてMetaの社内評価で、外部の検証ではありません。
| 評価 | 新しいモデル | 前のモデル |
|---|---|---|
| Personal Superintelligence Index (Metaが示した指標) | 47% | 38% |
| Active Memory 評価で、必要な文脈を正しく使えた課題の割合 | 90% | 76% |
| 目標の達成に必要な情報を忘れる度合い | 前の2.4分の1 | (基準) |
| 予想外の問題が起きる日常の課題をやり遂げる成績 | 67%向上 | (基準) |
Active Memoryは、過去の会話の中から今必要な情報を思い出す機能、Active Focusは、途中で問題が起きても目標に向けて作業を続ける機能です。
日本で使えるか
Museは2026年10月23日から日本でも提供されていて、Metaはスペースを「Museが使えるすべての場所」で提供すると説明しています。2つを合わせると、日本のMuseの利用者もスペースの対象と読めます。
まだ分かっていないこと
- スペースの料金
- 日本語でスペースを作れるか、日本語の画面になっているか
- 日本で連携できるアプリの一覧
- スペースの利用者数や、作られた数
- 他の人との共有がいつ始まるか
- 学校のダッシュボードの例で、カレンダーに入れる前に本人の確認があるか
まとめ(FAQ)
Q. スペースで、アプリを作れるのですか?
A. Metaはスペースを、Museの中に作る「カスタムの体験」と呼んでいます。単独のアプリとして作って配れるとは書かれていません。米メディアのThe Vergeは「アプリのような体験」と表現しています。
Q. 作ったスペースを、家族や友人と共有できますか?
A. まだできません。Metaは、スペースを他の人と共有する方法を検討しているとしています。
Q. 日本語で使えますか?
A. 11月6日の発表には書かれていません。Museは日本でも提供されていて、スペースはMuseが使えるすべての場所で提供と説明されていますが、日本語の発表はまだ出ていません。
Q. Museが勝手に予定を入れるのですか?
A. 11月6日の発表は、学校のメールから行事を探してカレンダーに入れる例を挙げていますが、その前に本人に確かめる手順があるかは書いていません。10月23日の日本向けの発表では、メールの送信や商品の購入など重要な操作の前には、利用者本人に確認するとしています。
検証メモ(出典と確認の範囲)
- Metaのニュースルームの英語の記事「Design the Muse App, Just for You」(2026年11月6日(金)・米国時間) を全文で確認しました。スペースの説明、作り方、置き場所、9つの例、自動更新、提供範囲、共有の検討はこの記事によります。記事内の動画2本は見ていません。
- モデルの数字は、Meta AI Researchのブログ「Bringing Specialized Models to Muse and Meta AI」(2026年11月6日(金)) によります。すべてMetaの社内評価です。
- 日本での提供開始、日本向けの連携先、重要な操作の前の本人確認は、Metaの日本語のニュースルームの2026年10月23日の発表 (提供地域、料金、連携先、安全性の節) によります。同じ発表が料金について書いているのはMuse全体のことで、スペースの料金ではありません。
- The Vergeは連携先の例としてGmail、Googleカレンダー、OpenTable、Notionを挙げ、「アプリのような体験」と表現していますが、OpenTableとNotionは11月6日のMetaの発表には出てきません。
- TechCrunchは、ザッカーバーグ氏が11月6日にXで、自分で作ったスペースの例を投稿したと伝えています。投稿そのものは確認していません。同じ記事は、10月の決算説明会で、Museのエージェントの利用者が米国とカナダで1,000万人とされたことを、Fortuneの報道として伝えています。日本の数字ではありません。
- 連携できるアプリについて、11月6日の発表は個別の一覧を出していません。本文の日本の連携先は、10月23日の発表がMuseの連携先として挙げたものです。
- 9つの例が日本でも同じように作れるか、例に出てくるMarketplaceが日本でつながるかは、11月6日の発表に書かれていません。
- 表の67%は、AI全体の性能ではなく、予想外の問題が起きる日常の課題についての成績の向上です。
- 2026年11月7日(土) の時点で、Metaの日本語のニュースルームにスペースの発表は出ていません。
- アプリの実際の画面と、日本語の画面になっているかは確認していません。
- 2026年11月7日(土) 時点の確認による情報です。
Quotidia の視点
スペースで新しいのは、画面を作ることより、作ったあとに中身が入れ替わっていく点だ。Metaの例でも、公演の日程や値段の変化は、利用者が頼まなくても入ってくる。そうなると、画面に何が入ってくるかは、どのアプリをつないだかで決まる。日本のMuseの連携先は、10月23日の発表でGmail、Googleカレンダー、Instagramなどが挙がっている。一方で、11月6日の発表は、例に出てくるMarketplaceが日本でもつながるかには触れていない。子どもの行事をメールから拾って予定に入れる使い方も、入れる前に本人に確かめるかどうかは、今回の発表にはない。メモのアプリに書きかけの贈り物リストがあるなら、それを画面にしてみるのは小さな試し方になる。日本語で作れるか、料金がかかるかは、まだ書かれていない。
関連記事:
- MetaのAIエージェント「Muse」が日本で提供開始。メールの送信や旅行の予約を代わりに進める(MetaのAIエージェント「Muse」が日本で提供を始めた回。あちらはメールの送信や旅行の予約を代わりに進めるMuseそのものの話で、今回はそのMuseのアプリの中に、利用者が説明して自分専用の画面を作る新しい機能の話)
右の十一本

沢井の洋服だんすには、ハンガーが二十二本かかっている。右の扉の側に掛かっている十一本が、いま着る服だ。平日なら、白いシャツが五枚と、紺のズボンが二本、上着が一着、ネクタイを掛けた細いハンガーが三本。金曜の夜、寝る前に、彼はそれを左の十一本とそっくり掛け替える。セーターと、色の褪せたネルのシャツと、膝の出たチノパンが右へ来る。日曜の夜に、また戻す。大学を出てから十四年、それをやめたことがない。
土曜の朝の十時に僕が呼ばれたのは、その洋服だんすの上の天袋から、冬物の衣装ケースを二つ下ろすためだった。沢井は先週、靴下をはこうとして腰を痛めた。
「靴下で?」と僕は言った。
「立ったまま、右からはこうとしたんだ。左からにすればよかった」
僕が椅子にのぼってケースを下ろしているあいだ、沢井は床に座って携帯を見ていた。一つ目を下ろしたところで、彼は画面をこちらに向けた。
Metaが、AIエージェントの「Muse」に「スペース」という機能を加えたという発表だった。アメリカの金曜日に発表されたものだ。したいことを話せば、Museがその人のための画面をアプリの中に作る。年末の贈り物のリストや、旅行の計画表や、毎日やる言葉のゲーム。できた画面は横の欄やタブに置けて、出しておく時間を決めることもできる。発表には、平日は一週間の予定表を手前に出しておき、土曜の朝には週末の予定に差し替える、という例が書いてあった。使っているアプリをつないでおけば、コンサートの日程や値段の変化が、頼まなくても入ってくるらしい。Museは十月から日本でも使えるようになっていて、スペースはMuseが使えるところならどこでも、と発表にはあった。
「日本語で頼めるのかは、書いてない」と沢井は言った。「それに、作ったものを人に見せるのは、まだできないんだって。考えているところだって」
「見せたいのか」
「見せたいわけじゃないけど、できないと言われると、ちょっと見せたくなる」
僕は二つ目のケースを下ろしながら、ずっと聞きそびれていたことを聞いた。「わざわざ掛け替えなくても、全部いっしょに掛けておけばいいだろう」
「全部見えてると、土曜の朝に、月曜のシャツと目が合うんだ」と沢井は言った。
床に置いたケースのふたを開けると、去年の三月にしまったセーターが、たたんだときの形のまま入っていた。
帰りに駅前で昼の定食を食べて、三時すぎに自分の部屋へ戻った。僕の部屋には洋服だんすがない。壁と壁のあいだに突っ張り棒が一本渡してあって、夏のシャツも冬のコートも、同じ棒に並んで掛かっている。右も左もない。この部屋に越してきて五年になるが、衣替えというものを、僕は一度もしたことがない。
紺のコートを棒から外して、今年はじめて袖を通した。右のポケットに手を入れると、使い捨てのカイロが一つ入っていた。石鹸のように硬く、指に冷たかった。四つにたたんだ外袋も一緒に入っていて、裏には、再来年の三月までの使用期限が印刷してあった。
最後にこのコートを着たのは、三月のはじめの土曜だった。その日、僕と彼女は高尾山にのぼるつもりで出かけ、高尾山口の駅に着いたところで雨になって、駅前のそば屋に入った。かけとざるを一つずつ頼んだ。寒いのにざるを選んだのは僕のほうだ。店を出ると、彼女は自分のポケットからカイロを出して、僕のコートのポケットに入れた。四月に、彼女は仕事で福岡へ移った。
携帯のメモには、そのころに打った「週末にやること」が、まだ残っている。上から、高尾山、土鍋を買う、ベランダにバジル。彼女が言うのを、僕が打った。済んだのは土鍋だけで、その土鍋は、いまは一人分の湯豆腐に使っている。
沢井の携帯で読んだ発表には、メモのアプリに書きかけのまま置いてあるアイデアがあるなら、たぶんスペースにできる、という一文もあった。週末の予定を、土曜になったら前に出しておく画面。このメモを渡したらMuseはどんな画面を作るのだろうと少し考えて、考えるのをやめた。三つのうち二つは、まだ日付が決まっていない。
携帯が鳴った。沢井から、「左からはいたら、はけた」とだけ届いていた。
僕はメモを消さずに閉じた。カイロは外袋に戻して、台所のごみ袋に入れた。それから紺のコートを、突っ張り棒の右の端に掛けた。
Meta「Muse」に「スペース」。説明すると、贈り物リストや旅行の計画表の画面をMuseが作る
Metaは2026年11月6日(金) (米国時間)、AIエージェント「Muse」に「スペース」を加え、即日提供を始めた。利用者がやりたいことを言葉で説明すると、Museがその人専用の管理表やゲームなどの画面をアプリの中に作る。利用者は、使いながらMuseと一緒に直せる。画面はサイドバーやタブに置け、平日は週の予定表、土曜は週末の予定のように、表示する時間を予約できる。連携したアプリの情報で、公演の日程や値段の変化が自動で反映される。Metaが挙げた例は、学校のメールから子どもの行事を探す画面や小さな商売の注文管理など9個。他の人との共有は検討中としている。提供範囲は「Museが使えるすべての場所」で、Museは2026年10月23日から日本でも提供されているが、日本語で作れるかと日本の連携先は発表に書かれていない。同じ日に、MuseとMeta AIの裏のモデルの改良も発表し、予想外の問題が起きる日常の課題の成績が67%向上したとしている (Metaの社内評価)。
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